社長の独り言

社長の独り言

[ 2017.9.25. ]

242号-2017.9.25

結果第29期下期のグループ2社の決算数字が出た。
結果は売上げで29億1000万(前年同期比110.2%)であった。
これ自体はかなり健闘していると判断されるが、内実は問題が多い。
つまり一部の社員の奮闘による数字であり、大多数の社員は見るも無残な実績であるからである。

奮闘というよりも、身を削ってくれたというほうが正鵠(せいこく)を得ているかもしれない。その意味では頭が下がるし、いつまでも彼らに頼る事は経営責任を放棄しているという事になる。
言うまでもなく営業社員と標榜するのなら数字の確保が責務であり、未達成理由云々は何の弁解にもならない。

もし、それを認めるリーダーがいたら、もはやリーダーとしての責任を放棄したに等しい。
理由の如何を問わず達成し、利益を確保するのがリーダーのリーダーたる所以であるからである。より厳しく言えば、未達理由が不可抗力であるとしても、そのリスクを予め考慮に入れていなかった責任は問われる。勿論経営トップも無答責ではいられない。

事業部が赤字という事は倒産につながるという事である。新規出店や新規事業部でも1年が猶予期間だろう。サラリーマン時代に努めたDハウス工業は6ヶ月だった。1年になると賞与はカットされた。更に6ヶ月後には放擲(ほうてき)された。それが2兆円企業の基礎体力を作ったのだろう。

勿論、Dハウス工業だけでなく、所定の目標が達成できない時は、直ちに更迭か、馘首(かくしゅ)になるのが、世界一般の標準だ。近くは日産のゴーン社長が有名だ。就任後2年間で与えられたミッションができなかった管理職が何人も更迭されたと聞いている。国内でもカリスマ経営者といわれる日本電産の永守社長は、今まで50社ものM&Aで1兆円企業になったが、どの合弁企業も従業員のリストラはせずに、一人で乗り込み一年で万年赤字企業を黒字企業に再生した実績がある。勿論派遣されるリーダーは永守社長の意を含んだそれなりの人であろう。つまり、従業員の意識改革とリーダーの計画に対する強い信念が「ぐうたら企業」を蘇がえさせている。特別なことをしているのではなく「普通の事を愚直にしている」だけなのだ。

それは「すぐやる、今やる、絶対やる」で、スピードと必達信念こそが差別化の最重点事項だと言っている。どこよりも早く動けばより確実なニーズに合った提案が可能だし、相手もそれに合った動きになり、かの会社のペースに引き込めることに他ならない。更にコストを常に低減する事で価格面でも優位性ができ他社に圧倒的な差をつける事が可能になる。
単なる差ではない。圧倒的な差をつける事がすべての原点にある。米GE社も同様にグループで一番企業しか残さなかった。
それは組織風土を変え、イノベーションを持ち込む事が起きなければ「圧倒的」にはならない。

赤字企業の共通点には必然的な理由がある。
つまり、目標もお題目だけで、何の管理もしていないという事である。さもなくば、成り行きで管理している。毎日、その低迷営業の行動を把握し毎日改善を指示すれば、殆どの営業がある程度の数字は確保できる。前日に部下の行動を点検し、明日の指示を与えその結果を点検しているのだ。指示だけではいけない。リーダーが見本を部下に見せなくてはいけない。リーダーは部下に流石だと!いわれる様に常に自分を磨かなければいけない。ところが、それができないリーダーが多い。単なる指示だけで済ませている。

精神論だけでは部下は育たない。マルコム・グラッドウエル氏の著書「天才!成功する人々の法則」でも明らかなように「複雑な仕事をこなすためには、最低限の練習量が必要だという考えは、専門家の調査に繰り返し現れる。それどころか専門家たちは、世界に通用する人間に共通する“MAGIC NUMBER”があるという意見で一致している。つまり1万時間である」とある。
営業量が一日平均5時間であれば1万時間まで8年、2時間であれば20年、巷間言われているように一日平均1時間未満の営業では実に40年かかる事になる。一人前になる前に定年になってしまう。とすると殆どの会社では、営業マンとして半人前でも年齢の経過で管理職になってしまう恐れがある。だから未熟な組織運営しかできないのだ。つまり営業管理職として十分な経験も積まないで、人材不足からその地位についているのが実情なのだ。
「役職が人を作る」というのは率先垂範して経験を積むからだ。
人はほっておいては育たない。負荷を与えなければ育つチャンスもない。
「つぶれる」というマイナスもあるが耐えられる人材もいる。
そこに企業は賭ける。死命を決するのは社内のサポート体制だ。

社内体制も営業優先の組織に変える。内勤の責任者は営業が戻るまでは会社に待機している。
そこに商材があれば即対応できるからだ。
「全社一丸となって」はどこでも言っているが、実施している企業は少ない。優良といわれる企業は全てこのような組織になっている。

営業の営業職(外勤)と内勤職との違いは、自分で仕事を作るか、否かの違いである。内勤職は相当意識しないとルーチンに陥りやすく、仕事ではなく作業になってしまう危険がある。全員が営業支援しているという意識が必要だ。
その解決策は「自分の業務がいくらの利益になっているか」を意識する事だ。その意識が業務の改善につながり利益共同体としての一員として初めて営業職と同等に評価されることになる。

勿論営業職は受注が全てである。考え方次第で毎日毎日、自己改善の体験ができるという恵まれた職種でもある。相対評価というプレッシャーもあるが達成感、敗北感は他の職種では決して味わえない。しかし、営業職は教育の限界もあり、センスのない社員はある程度の実績しかできない。

当社では平均営業社員は半期600万(年収の2倍の売り上げでトントン)であれば、一応の評価は得ることができる。又営業でない社員(業務社員)は利益を作るのではなく、守る立場にあるので黒字が出て当然である。
ストックビジネスであり、累積ビジネスだからで、それなりの苦労は避けられないが数字が読めるという恵まれた地位にある。

サブリース担当なら当初予定した利益を確保できているか?
顧客サポートなら管理料収入が実質何パーセント確保できているか?
事務部門なら受け取る給与に応じた成果がどのくらいあったのか? 
が一つの指標になる。何をしたかではない! 何ができたか!である。
その結果が利益に結びついているかである。よく勘違いするのは、単に黒字が出ているのを評価しようとする姿勢である。
ゼロから毎期出発する部署と累積部署との違いをきちんと直視しないと部下を甘やかすことになる。

当社の利益目標は10%なので利益を作る部門より、守る部門のほうが当然利益目標は高くなる。
最低でも20%、目標は30%である。それで初めて全社の利益率が10%になる。
この辺が理解出来ていないと、自部門の表面的な数字に錯覚することになる。つまり、他の営業部門に比べて健闘しているのに自部門は冷遇されているという苦情だ。

管理的な部門が強くなりすぎると会社組織は危機に陥る。利益を生まない部門はスピードと効率化がすべてである。それを生産性という。
全社員がその意識を持つ様になると初めて利益追求型の組織になる。そこでは内勤外勤という区別もなくなり達成感、敗北感も一体として体感できる素晴らしい組織になる。
それが圧倒的優位性を持った会社になるという事でもある。

                                                          社長   三戸部 啓之

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