会長の独り言

会長の独り言

[ 2021.3.1. ]

284号-2021.3.25

他社との差別化要因は何か?これがあれば当社の優位性は盤石なものとなる。

 

個人レベルでは当社社員と競合他社社員の差別化要因は何か、になる。これがあれば当社社員の優位性は、経営を盤石なものとし待遇改善にもつながる。更に人生100年時代における就労条件の優位性につながり、人的価値が減耗しない事になる。何時までも現役バリバリでいられることになる。

 

コロナ感染を契機に「新しい生活様式」が唱えられ、企業側もリモートが当たり前になった。従来の職種を限定されないメンバーシップ型雇用から、JOB型雇用と言われる職種と技能を限定されたものへと変わりつつある。労働時間を評価する勤務体制から、成果を重視する評価に変化してきた。「何をしたかではなく、何ができたか」への変化である。言葉を変えれば成果報酬型と言える。そこには自社内だけでなく、他社・他社社員との比較が当然のように行われる競争環境となってきた。使える社員と使えない社員が明確になり、所得にも反映され社内にも階層化が起こり始めた。

地域密着性が、大手であるナショナルブランドとの当社の差別化要因だとすれば、おのずから同一エリア内の自社と他社社員との比較が必要になってくる。言葉を変えれば「何が売りになっているか」の比較優位性だ。この辺のファクターを整理し、いち早く自覚し行動に移さないと自己啓発や企業目標が明確にならない。しかし、残念ながら未だにこういう思考を背景にした行動やリサーチがない。何も考えず、ゴキブリのように這いずり回っているのが現状だ。言葉を変えれば、毎日の業務に振り回され単なる作業になっている。後に残るのは体力勝負の疲弊困憊したボロボロの体だけだ。それを精神論で叱咤激励するのは80年前の帝国軍人のレベルに過ぎない。脱落者を想定した上での組織作りである。給与に対応した成果があれば、上から決められた労働時間という観念や強制はなくなる。理屈では予定された成果が出れば、一日中働く必要もないし、そもそも残業時間という観念もなくなる。1の成果を5時間で出す社員と10時間で出す社員がいるだけだ。使役されるのではなく請負に近い形態になる。

会社組織という観念も希薄になり企業経営者は従来とは違う管理手法が必要になるとともに、社員教育という観念もなくなる。これが世界標準という事だ。それを見た周りの社員もその表面的な現象面しか見ずに、疲労困憊する彼らを感覚的に好評価する事もなくなる。「忙しそうにしている」ことが彼らとその周辺に満足感を与えていること自体過去のものになる。虫の目ではなく鳥の目で見てほしいものだ。

従来の労働観では、生産性とか効率性という観点が抜け落ちているから、改善という事がない。成果主義が又、人口に膾炙(かいしゃ)しているが成果の裏付けがない行動は意味がない。それも時間内という制約下での実績が必要だ。ブラック企業というものも過去のものになるだろう。このマスコミ言葉が蔓延した事により日本の生産性は地に落ち世界の後進国となった。勿論、これにより社会階層の分断化が起こり、富者と貧者の二極化も進むだろう。社会の安定性はなくなるかもしれないし、犯罪も増える負の局面も無視できないが、世界の趨勢はそのように動くだろう。

我々は営業エリアという限定された範囲で活動しているのであって、絶海の孤島で営業しているわけでもないし、わが社だけが持っている希少性のある商品を取り扱っているわけでもない。そうでなければ別に他社動向や優位性を保つ努力やリサ―チは必要がない。何の努力もせずに、相手からビジネスを持ちこまれるからだ。いわゆる殿様商売ができることになる。更に求められる商材が少なければ益々価格設定も一方的に可能だ。そんな夢物語の市場は我々業界にはない。あったとしても直ぐ競合商品や競合会社が出て市場原理の中に放り込まれる。そこには勝者と敗者しかない厳しい現実が待っている。

常に市場の動向を見て販売方法、商品化政策、価格政策を変化させなければならない。旧態依然とした過去の成功体験に基づいた指示や点検では到底市場の厳しい中では生き残れない。
だから、優良な成長会社は厳しい現実を徹底的に社員に教え込む。更に社員の素材もいい。学ぶ癖がついているから呑み込みも早いが、単なる受験秀才からは脱落者も出るだろう。それを彼らの言葉で「卒業」というらしい。その中で生き残った精鋭が多く集まっている会社が日本では優良会社だという事だ。

当社も含めた普通の会社は、この辺の対応が甘く腰が引けている。「ブラック企業」の烙印を忌避しているからだ。この日本独特のマスコミ言葉が日本の企業の成長を阻んでいる。厳しさを排除し競争原理を否定すれば、一見仲良く円満に見えるだろう!和気あいあいとした雰囲気もあるだろう。社員も瞬時は楽しいかもしれない。しかし、それも一時的なものだ。平等主義を徹底すると、やがてできる者はできない者に対して陰湿ないじめに入る事が統計的に証明されている。フリーライダーが出てくるからだ。人間の本性は単なる制度変更では変わらないのだ。適者生存は人類の種族保持本能から避けられない。その淘汰原理を無視した空想的原理主義はかえって人類を滅亡に導く。冷徹な生き残り戦略は常に必要なのだ。

プロになるには「最低一万時間が必要!」と言われている。労働時間を基準にすれば約10年が必要とされる。10年間一つの仕事に熱中しないと差別化できるスキルは持てないことになる。ただそれだけではない。10年間という間に社会経済情勢は大きく変わるのだ。それに応じたスキルアップが必要になる。10年前のスキルで10年後も通用するわけではない。常に新しい知識と経験が求められている。国も人生100年時代に向けて、70歳まで現役で通用するように「リカレント教育」を求め始めた。非正規雇用から正社員への登用も支援しだした。勿論根底には少子化を受けて年金財政の破綻を避け、労働者数の増加を図り保険料収入との年金開始時期の延期を計るためだ。

能力主義の浸透で、働く人が選択を迫られる時代に入った。ここ数年、遅ればせながら成果主義、能力主義の傾向が強まっている。フリーターのようにマニュアル化でできる単純な仕事に就く者は低賃金で買い叩かれ、逆に高度な知識や技能を持つ労働者は、その能力に応じた高額報酬を受け取る。つまり、これまでの年功賃金と言う非定型的な所得再分配の仕組みが崩れ、能力差をあからさまに反映した賃金体系が出来あがりつつある。

教育行政も、そうした変化に目を向けるべきである。6.3.3.4制の見直しだ。職業専門技術を習得する学制にするか、知の探究を目指す学制にするか、ドイツのマイスター制度に学ぶことも必要かもしれない。しかし現状ではJOB型雇用の反動として所得の二極化が少子化の原因ともされているので、為政者は及び腰だ。年金既得権者である高齢者の年金財政を支える若者の負担が膨らみ破綻が早まるからだ。高齢者志向を取らない限り政権の維持もできない、悪しき「シルバー民主主義」になっている。

若者の反乱が起きない限り、若者の負担は今後も増え続けるだろう。結果的に少子化傾向は改善されないし、GDPは今後も低迷が続くだろう。

2050年には中国、インド、アメリカ、インドネシアの後塵を拝し、中国の1/10に過ぎなくなる。まさにこれから日本国内では働く場所もなく、中国のコンビニで働くパートは日本人だけになるという予想も出ている。年収200万と1000万時代の到来だ。なんの優越性もないワーカーは代替性のある低賃金仕事しかないという事である。

                                                                                                会長   三戸部 啓之

不動産活用レポート

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